1. どんなもの?

ビットコインにおけるP2Pネットワークに対する近年の攻撃では、ネットワーク一貫性を確保するために使用されるTransaction-floodingプロトコルを悪用することによって、ユーザの匿名性を奪うことがが可能となってしまっていた。2015年にビットコインコミュニティでは、このプロトコルをDiffusionと呼ばれるプロトコルに変更することで、こうした攻撃に対応した。

しかしながらこのDiffusionプロトコルが実際にシステムに対して匿名性を向上させるかどうかは明確には分かっていない。本論文ではビットコインのネットワークをモデル化し、2015年前後の匿名性について分析を行っている。中心となる問題はグラフ上での流行源の推論/特定の1つとなっている。観測モデルと拡散メカニズムについてはビットコインの実装から分かるが、注目すべきはこうしたモデルは先行研究で研究されていない点である。本研究では最適な流行源推定量を特定し、分析する内容となっている。

分析結果として、2015年前後のビットコインネットワークプロトコルは通常のネットワーク上で脆弱な匿名性を提供していたことが判明している。実際に2015年のビットコインP2Pネットワークのスナップショットでシュミレーションを行い、本研究での主張を確認している。

2. 先行研究と比べてどこがすごいの?

3. 技術や手法の”キモ”はどこにある?

4. どうやって有効だと検証した?

5. 議論はあるか?

6. 次に読むべき論文はあるか?

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